こんにちは。
昨晩、ついに「翔んで埼玉」がテレビ初放映されましたね。ツイートでもしばらくトレンドを席巻していたので、びっくりですが、それだけ多くの人が視聴していたのですね。
劇場に見に行ったのはちょうど去年の2月ごろだったと思います。埼玉県に住むようになって、早20年が過ぎ、やはりここは埼玉民としても見ておかなくては、というような気分で行ったのだと思います。
が、ご覧いただいたように、最高でしたね。テレビでの予告編では東京に入るには手形が必要だとか、埼玉民にはその辺の草でも食わせておけ、というフレーズがクローズアップされていたので、大いにディする映画なのか、と思っていたら、あにはからんや。埼玉への、郷土への愛に満ちた映画だったのですね。
そして、この壮大な茶番劇をリアルなものとして支えているのは、細部まで描き込まれた舞台であり、シーンだったと思います。大真面目なものとして役者さんが演技するその舞台がリアルなものであればあるほど、そのおかしさがギャップとして伝わってくるのです。
出身地別のクラス分けというとんでもない設定は、白鵬堂学院のあのまるで宝塚の舞台そのもののような、ゴージャスな設定があるからこそ、成り立っているのです。
序盤のGacktの語学力を披露する圧巻から、東京テイスティング、のくだりの馬鹿馬鹿しさは最高でしたね。
そして、実は埼玉解放戦線の雄姿としての姿をあらわすことになる、しらこばとの草加せんべいの踏み絵は、前半のクライマックスでした。あの、しらこばとのつぶらなひとみと背景に映る十字架。なんだか、見ていて笑いと涙が交錯してしまうのでした。
さいたま市のコクーンにある、Movixさいたまで見たので、あの時一緒に見ていた人たちは大半が埼玉民だったと思います。そして、その誰もが恐らく、この映画に大笑いしながらも、同時にあふれる涙をこらえていたのではないかと思います。
その一方で、突き抜けたジョークが最高でした。あの貨物列車を常磐線だとする、その映像が凄いですし、ヌーの群れが線路を横切っているために停止するだの、千葉解放戦線の恐ろしいピーナッツ責めだの。そして、埼玉解放戦線と千葉解放戦線との間のまるで、大合戦のような出身地対決。
これらのセンスある脚本を作った人はほんとうに天才だと思います。
その一方で、じつに愛にあふれる映画でした。
特に後半、大河ドラマのような展開を見せ、Gacktが春日部のアジトで、各地区のリーダーたちを前に、あの大演説をぶつシーン。それに対して、加藤諒演じる白鵬堂学院で虐げれていた生徒が、「悔しいよ。埼玉はなんにもないけど、住みやすいいいところじゃないか」と訴えるシーン。 劇場内の誰もがそうだと思い、同時に涙をこぼしたのではないでしょうか。名場面だったと思います。
最後に、だいぶ前になりますが、コクーンシティーに翔んで埼玉の衣装が飾ってあったので、その写真をご紹介したいと思います。
今回は以上です。