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インド映画「RRR](アールアールアール)を見てきた。熱量に圧倒された傑作、超おすすめだ。

遅まきながら、巷での評判を聞きつけて、「RRR」というインド映画を見てきた。

rrr-movie.jp

インド映画というと真っ先に、かつての「ムトゥ踊るマハラジャ」(1995年制作)が思い浮かぶ。これは傑作インド映画で、ハッピーになれること間違いなしなので、未見の方はぜひ。参考までにBlu-Rayの高画質版が販売されているようだ。

 

今回の「RRR」という映画は、先だって大ヒットした「バーフバリ」(当方未見)と同じS.S.ラージャマウリ監督による作品ということだった。予告編を見る限り、なんだかすごい映像でCGもこてこてに使われているが、やたらと熱く大いに盛り上がりそうな映画の雰囲気であった。上映時間188分。インド映画ならではの長時間映画だ。

 

舞台は1920年、英国植民地時代のインドだ。ある部族の少女が英国の総督の妻に気に入られて、勝手に連れていかれてしまうところから話は始まる。そして、イギリス帝国側が土俗民であるインド人をいかに差別しているか、その圧政ぶりがこれでもかと描かれる。さらわれてしまった少女を助けるために立ち上がる部族のビームという若者。また一方で、インド人ながら英国政府側の警察官として一人で暴動を鎮圧するラーマ。その二人が思いがけないことから出会い、やがてそれが男と男の熱い友情となる。そこから怒涛の展開となっていき、彼らの苦難・使命・葛藤が、圧倒的な演出で描かれる。

インド映画ならではなのは、時間の経過、それによる彼らの感情の変化、やがておこるであろう出来事の暗示、などが歌によって描かれるところだ。これがいかにもインド映画の王道であるのだ。その歌が良いのだ。これこそインド映画という感じである。

二人が出会い、友情を育んでいく時の挿入歌。「Dosti」という曲で男性5人のボーカルによる。

youtu.be

 

その一方でこの映画は、群舞によるダンスシーンは少ない。有名な「ナートゥー」というダンスおよび最後のダンスのみ、でむしろ壮大なドラマやアクションを主軸に展開していく。その中で、伏線が見事に張られており、後半うまく使われていることに唸る。

演出が実に巧みで、また真正面から大向こうをうならせるような展開なのである。

 

インド映画を見ていていつも思うのは、展開が決して一筋縄ではいかないということだ。ストーリー・演出・映像が想像を超えてくるところがある。ここまで描くのか、という見ているものの心をえぐるような話の展開であったり、語られていなかった過去のストーリーによりなぜ主人公がこういう行動をとっているのか、を実に説得力を持って語るのだ。インド映画というのは実に多弁なのだと思う。時により激しく暑苦しい演出・映像ではあるのだが、それにより見ているものの魂を揺さぶるのだ。要するに「濃い」映画なのだね。

 

ただ一点。エンターテインメントではあるが、政治的な背景および愛国心を全面に押し出している。ここまでイギリス人に対して描くのかというところはあり、イギリス人が見たらどう思うのだろうか、ということは気になった。とはいえ、実在の人物をモティーフにしてはいても、あくまでフィクションであり、ストーリーとしては実に面白い。そして、最後には、もはやこれは神話の領域にまで立ち入っているとも言える。

その壮大なストーリーにアクションが支えられているので、アクションシーンが実に説得力があり、また主人公に大いに肩入れして見てしまうのだ。

 

ところで、3時間超の作品で、オリジナルにはちゃんとインターミッション(休憩)が入れられており、インターミッションという字幕も入るのだから、ぜひ休憩を入れてほしいと思った。

 

それはそれとして超おすすめなので、未見の方は是非ご覧いただき、その熱量を感じ取ってください。

 

ではまた。