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毒展 国立科学博物館の特別展「毒」は怖ろしくも妖しかった。おすすめ。

上野駅の地下鉄に乗り換える通路では、博物館などのポスターが貼られている。しばらく前に見て、なに「毒」だと?と気になっていたのがこの「毒」という特別展のポスターだった。

f:id:Nobbyblog:20230202102942j:image恐ろしくも何か妖しいものを感じさせる「毒」という漢字。そして、その横にクモがいる。

実に怖ろしいポスターだ。しかし興味を惹かれる。そんなことで突然思い立って、この展示会へ行ってみようではないかとHPからチケットの予約購入を行った。(チケットはWEBでも買えるし、平日なら恐らく現地でも問題なく買える)期間は2月19日(日)までである。結構猶予はないので、未見の方は急いだほうが良いでしょう。なお、ちなみに巡回展示として、3月からは大阪市立自然史博物館でも展示予定があるようだ。

 

さて、場所は東京上野の国立科学博物館である。

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平日にもかかわらず、ずいぶんと混みあっていたのが意外だった。予約しているから、ある程度入場者数を絞っているのかと思ったのだが、けっこうな人数が入っていた。

それも若い人たちが多いのが意外だった。

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入場料は大人2,000円、高校生までは600円だ。なるほど、だから結構高校生らも多かったのかもしれない。なんか、ちょうど入試時期で休みのところもあったようだし。

 

さて、入り口から入るといきなり、巨大なオオスズメバチとハブの拡大模型がお出迎えだ。等身大でなくても、実物の大きさで既に十分に恐ろしい。

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下はイラガの幼虫だ。この棘に触れると電気が走ったような痛みを感じるらしい。触ってはいけない。

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これら攻撃をするため(捕食するため)に使う毒がある一方、身を守るため、一番大事な部分を守るために使われる毒がある。

 

植物にとって重要な、新たな生命をもたらす種子を良いタイミングで運んだもらうために、まだ早いうちは毒を持たせて食べられないようにする。例えば柿は熟さぬうちは渋柿で、とても食べられないが、よく熟して甘くなったものを動物に食べてもらい、フンとして別の土地にまかれるようにと、毒が仕組まれているというのだ。

 

植物・昆虫・爬虫類・両生類・海洋生物・菌類・鉱物・そして人間が作った毒まで、あらゆるところに毒はある、というのを網羅して展示してあり面白かった。

 

菌類にはキノコがあるのだが、キノコは結局どれが有毒なのかは見た目などでは判断できないらしい。しかも、無毒と有毒のものが似ている例がいくつもあり大変だ。

 

工事現場などにもある黄色と黒などの警告色。あれは有毒であることをあえて見せることによって、あれはヤバイから近寄らないでおこうというように無用な争いを防ぐ効果があるのだそうだ。なるほどね。

 

その有毒生物にちゃっかり擬態して、わたしも毒なんですという顔をする生物もいるのだ。なかなか紛らわしい。

 

人間の歴史にには常に毒が付いて回るようだ。毒殺が最たるもので、歴史上有名な事件が沢山ある。小説にもたびたび登場する。

今、実は漫画「ゴールデン・カムイ」を読み中なのだが、そこにはアイヌが狩りをするときに毒矢や毒槍を使っている様子が描かれている。鹿などの動物の通り道にアマッポという仕掛け式の弓矢を置いて狩りをする場面があったが、この毒の展示ではそのアマッポが展示されていたので大変興味深かった。

 

というわけで、毒について勉強をしてきたわけだが、毒には神経毒、血液毒、細胞毒という3つの分類があるようだ。そして、身の回りにはありとあらゆるところに毒があるのだ、ということもあらためてわかった。

 

お土産に「毒生物プリントクッキー」を買った。本当は「毒まんじゅう」を買って帰りたかったのだが、どこにもなく恐らく売り切れだったのだろう。残念だった。

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ではまた。