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祝アカデミー賞 Everything Everywhere All At Once(エブエブ)を見てきた。見たことないカオス作品だった。(ネタバレあり)

Everything Everywhere All At Once(日本での俗称エブエブ)という映画を早速観に行ってきた。そして最新の情報では2023年アカデミー賞ノミネートだけではなく、なんと7冠受賞になった。

そして予告編を見て、これは一体どういう映画なんだと、あっけにとられたこともあって興味を持っていたのだ。

gaga.ne.jp

 

誰しも過去の選択肢について、もしあの時、別の選択をしていたら自分の人生はどうだっただろうか、と思うことがあると思う。もし、歌を止めないで続けていたらあるいは。。。もし、カンフーを続けていたら。。。

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主人公のエブリンは中国系移民で、コインランドリーを夫と経営している。春節のパーティーを控えて忙しい中、国税局の監査のために領収書をまとめなければならず、イライラしている。夫のウェイモンドは頼りない。娘のジョイは同性愛のガールフレンドを連れて来てしまい当惑する。そして中国から来た父親の介護をしなければならない。私の人生はこんなはずではなかったと思う。ふとテレビで映っていた映画の中の踊り歌う男女に見惚れる。そんな彼女が、国税局を訪問した時にエレベーターの中で突然、マルチバース(別の人生を歩む自分の世界)へジャンプすることができるようになる。そこからストーリーは始まる。

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マルチバースで、カンフーマスター、女優、歌手などとして別の人生を歩んでいる自分にジャンプしては、その特技を体得してマルチバースを破壊しようとするものと対峙するのだ。

 

一見荒唐無稽のSFカオス映画のようなのだが、ここで描かれるのはエブリンの夫、娘、父親との家族の再生の物語だ。 

 

ここからはうちの妻の言だ。これはニヒリズム(虚無主義=あらゆる物事には意味がない)との対決というテーマでもあると。かもしれない自分のあらゆる人生を見てきたジョイは、その結果として「人生には重要なことなどない」と言う。そして全ては無意味でありベーグル・ブラックホールに入れてしまおうとする。

 

また妻はこうも言うのだ。もしかしたら、これは全てエブリンの頭の中で起こった出来事なのかもしれないと。だからこそ、登場するのは全て彼女の身の回りの人だけであり、そしてエブリンにとって一番の懸念事項はジョイであるのだと。だから、彼女の心と対峙する必要があったと。

 

私にはとても面白い映画だった。そして、俳優が素晴らしい。エベリン役のミシェル・ヨー、ウェイモンド役のジョナサン・キー、ジョイ役のステファニー・スー、そしてディアドラ役を怪演したジェイミーリーカーチス。皆素晴らしい演技だった。

 

ぜひ見てほしいが、好き嫌いが分かれるかもしれない。

 

前回の映画記事も良かったらどうぞ。

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ではまた。