秋の快晴のもと、栃木県の足利まで足を伸ばして、足利学校とすぐ近くにある鑁阿寺(ばんなじ)を見てきた。イチョウの木が見事に黄色くなっていて、とても綺麗だった。
この足利学校に自動車で行く場合、北関東自動車道の足利ICで降りれば4kmくらいで到着できる。
直ぐ近くに、太平記館駐車場というのがあり、そこに無料で止めることができる。そこは観光案内所およびお土産屋さんなどを併設している。
また、JR足利駅から500m程度なので、徒歩で10分ほどで足利学校や鑁阿寺には行くことができるようだ。
この足利学校は日本最古の学校と言われていて、創建は奈良時代なのか、平安時代なのか、はっきりしないところはある。しかし、明らかなのは室町時代に上杉憲実が、現在国宝となっている書籍を寄進して、学校を再興した頃からの歴史だそうだ。
そして、1549年にはフランシスコ・ザビエルによって、日本国で最大にして、もっとも有名な坂東の大学として、紹介されたようだ。日本国中から生徒が集まっていたとも言われている。
さて、このブログの写真は一眼レフで撮ったのだが、うっかり気づかずに変なEffect設定になってしまったので、絵のような画質になっていることをご了承願いたい。
以下は学校門、足利学校のシンボル。
こちらは遠景から足利学校を撮ったところ。茅葺屋根が歴史を感じさせていい感じだ。
ここからが入り口で、まず入徳門をくぐる。入徳とは特に入る、ということ。道徳心を習得するところ、すなわち学校に入る、ということだそうだ。さあ、ここをくぐって学校へ入ることにしよう。
入徳の文字が掛かっている。この額のオリジナルは焼失してしまったようだが、その燃えて炭になった額を中で見ることができる。
足利学校の参観料は一般個人で、420円だ。
目の前には立派なイチョウの木があり、みごとに紅葉していた。
学校門をくぐると、いよいよ足利学校の敷地内部だ。この中には、孔子廟や方丈、庫裡、遺跡図書館などがある。
方丈という建物を見たところ。
孔子廟に入るには、更にこの杏壇門というのをくぐらねばならない。
これは孔子が弟子たちに教えていた所に杏の木が植えられていた、ということに由来しているそうだ。
下の写真は宥座之器(ゆうざのき)というもので、ぶら下がっている容器は空の状態では傾いている。そこに水を徐々に注いでいくと、段々ほどよくバランスが保たたれるようになる。しかし、そこでまだ水を注ぎ続ければ、いつかバランスを崩してひっくり返ってしまうのだ。
孔子の教え、中庸の大切さを身をもって体験できる、というものだ。これはなかなか面白かった。
宥座之器(ゆうざのき)とは、自らの戒めのために置いておく道具のことだそうだ。
上杉憲実の像だ。
これは遺跡図書館。この建物は大正4年に建てられたというから古い。ここでは元号の歴史に関する書物を見ることができる。
以上、足利学校を散策してみたが、とてもきれいに整備されていた。また、世界遺産をめざしているということで力を入れているようだった。
さて、ここ足利学校からは石畳の道を歩いて、鑁阿寺へ向かうことができる。
途中にはお店もあり、ランチをするにもちょうどよい。
このお店はカレーがとても美味しかった。甘味処でもあり、おすすめだ。
歩いていると、足利尊氏象があった。
そして、これが鑁阿寺への入口。お濠があり、カモや立派な錦鯉がいた。
鑁阿寺は、鎌倉時代、建久七年(1197年)に足利義兼によって建立された真言宗大日派の本山だ。金剛山とも言われている。約4万平方メートルに及ぶ広大な敷地を備えている。そこにイチョウなどの木々が紅葉に色づいている。
多宝塔。右に大銀杏の木がある。
多宝塔と大銀杏の黄色が実に鮮やかだった。
この大銀杏は樹齢が約650年というから古い。室町時代くらいからあるのか。
楼門(山門)だ。
ここは人もそんなに多くない一方、とても立派なイチョウの木などがあり、紅葉を楽しむにはとても良いところであった。
ではまた。